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  ENTRUST


「貧乏旅をすれば、大学を二つ出たようなものだ」
永倉万治







羽田を発ってから二十六時間後、カトマンズ空港に着く
イミグレーションを済ませて出口を潜ると、必要以上のキャッチが群がった
手持ちのユーロやポンドを全てルピーに変え
増えた札束の使い道は、口元に刺しこむネパール産の梵

向かう先はダルバート広場、乾いた昼間にラムという男と出会う
旅先で生まれる一期一会、進んで終わるインスタントな関係
強烈に自分の中に刻まれていく感覚を背負い、
彼との出会いから自分は、旅という時間の流れに身を委ね始めた








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